Column

Webデザイナーが廃れる日

皆さんは、スマートフォンや携帯をお持ちですか?

最近は、ほとんどの人が最低1台は、持っています。ひと昔前までは、ホームページはパソコンでしか見ることができませんでした。しかも、WiFiなどなく屋内インターネットに繋がっている環境でしかアクセスできなかったので、自宅やオフィスでホームページを見る、というのが普通でした。今では、スマートフォンを持つ世界中の人々が、あらゆる場所でウェブサイトを閲覧することができます。

「見る・聞く・知る・繋がる」


インターネットを使って得られること。それは、計り知れないです。

近年は、Webデザイナーという名称が変わりつつあります。UIデザイナーやUXデザイナーとも、呼ばれ始めました。2019年現在、そろそろWebデザイナーという名称は、廃れてしまう時代が到来してきている予感がします。わたしが初めて、Webに触れたのはかれこれ20年前。インターネットがまだそれほど発達していなかった時代です。3年ほど勉強し、そのうち強く「プロのwebデザイナーになりたい」と意識するようになりました。

当時は、ただただWebデザイナーに憧れ、死ぬほどなりたくてなりたくてなりたくて、毎日それだけでした。 「プロになるとはどういうことなのか」その壁にぶち当たり、毎日毎日、必死で考えていました。

「Webデザイナーさん」
と初めて言われたときはドキドキ鼓動が鳴りました。ですから、どんなに時代が変わっても「Webデザイナー」という名称はわたしの中から廃れることはないと思っていますし、次世代へ残していきたいと思っています。これからWebデザインに関わる仕事に就くひとは「UIデザイナー」という肩書きになっていくかも知れません。

実際Webサイトは、世界中に星の数ほどあると思います。一般企業や衣食住のブランドサイト、サービス、店舗、ショッピング。どんな小さな商品やサービスから、目の前の「それ」にも、公式サイトがあります。

国内外では、年中イベントがありますから、お正月、バレンタイン、母の日、敬老の日、引越し、開店、誕生日、結婚式、クリスマス、季節ごとの旅行や旬の食材。想像するだけでキリがありません。流行や話題性、技術もどんどん移り変わっていきます。日本には、四季がありそれに伴う衣食住にも変化があるため、ネットの世界も常々動いています。

時間も人も常に動いていますから、合わせるようにウェブサイトも生まれ変わります。忙しいのも無理はないですね。


現在は、Webに関するお仕事は多岐に分かれており、いわゆる「ウェブ制作会社」という名目の企業もその業務は、細かく異なっています。「ウェブデザイン」という意味合いも、時代とともに変化しており、これから始まる未来への進化は、誰にもわかりません。

ただ、一つ言えることは「Webサイトは、人が操作し人が見る」ことに変わりがないということです。「人が見るもの」が、完全に無人で出来るような時代になるとは到底思えません。ですから、Webデザイナーの仕事が減っていくとは当面思えず、これからも必要とされ続けていくとわたしは思っています。

もし、人がいらなくなる時代がきたのなら、それは人以上に人の心が読めるシステムやAIが誕生した時でしょう。わたしの持つ全てを伝え、素晴らしい才能を持ったクリエイターたちが業界へ輩出され続けていくことが、心からの願いです。

たとえ名称が変わっても、未来のWebデザインが廃れることなく、多くの人に感動とそして利益を生み出し、豊かで幸せな社会に貢献し続けていけるような質の高い媒体が創造継続されることを願っています。

2019年3月